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おやこで楽しむ、むかしばなし!
日本の昔話の中から、名作をセレクト。
内容を子どもに分りやすく再編集いたしました。
お子様とご一緒に、お楽しみ下さい。
あらすじ
むかしむかし、あるところに、おじいさんとおばあさんが住んでいました。
また、その家の裏山には、一匹の意地悪なタヌキが住んでいました。
このタヌキ、おじいさんが畑で働いていますと、
「むだだよ、むだ。
間抜けなじいさんが畑をつくっても、どうせ食べられてしまうんだ。」
と、悪口を言って、夜になるとおじいさんの畑から野菜を盗んでいくのです。
おじいさんは、野菜を盗むタヌキをなんとか懲らしめようと、
畑にワナをしかけてタヌキを捕まえました。
そして、縄でぐるぐるに縛ってから、家に連れて帰りました。
「ばあさんや、ようやくあのタヌキを捕まえたから、
タヌキ汁にしておいてくれい。」
おじいさんは、そうおばあさんに言うと、また畑を耕しに行ってしまいました。
さて、おばあさんがさっそく、タヌキ汁を作る準備をしていると、
タヌキがシクシク泣いています。
どうしたのかとおばあさんが聞くと、タヌキは、
「シクシク。縄が痛いよう。タヌキ汁になりたくないよう。シクシク。」
と悲しそうに言います。